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6th
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「でもね、一緒に寝るのも、スキンシップもその日が最後。
俺は、イケナイことをしているって
罪悪感に苛まれて。
もう高学年だし一人で寝れるよ、って適当に理由つけて
その日から別々に寝てたんだ。
もちろん、急に一人で眠れるはずもなくて
俺は小5で初めてオナニーを覚えた。
智希にいちゃんを想像すると止まらなかった。」
初めて聞くその話に、
俺はーー
俺は、興奮していたんだ。
「そんで、智希にいちゃん
大学卒業して就職するからって。
だから智希は一人で暮らしなさいって母さんが。
俺、気づいたらこんなにドキドキして。
家族にはもちろん言えないけど、
同じ空間にいられるだけでよかった。
もう会えないのかな。」
優は今までにないほど悲しい顔をして
俺を見た。
俺は何も言えなくて、
時間だけが過ぎて行った。
「ごめんな、この話はナシ!明日からも友達でいてくれるよな?」
って急に明るく振る舞われて
それも心が痛くて
「お、おう!当たり前じゃねーか。優とは何があっても親友だよ。」
なんて返したっけな。
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