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「あ!?あ、あれ?ゆ、優は、、?」
突然に話しかけられ
同様を隠せず裏返った声で聞くと
「ああ、優はもうほとんど進路決まってるし、頑張ってるみたいだからその調子でやってこう、って先生が言っていたんだよ。
だから思ったより短かった?かな。」
ニコっと笑うその顔は
めちゃくちゃ輝いていて、目が離せなかった。
「ところではるとくん?」
「は、は、はい!?」
智希にいちゃんの手が急に
俺の顔のほうに伸びてきたと思えば
頭をポン、とされ
「大きくなったね?身長、伸びたでしょう?
優はいつもチビだ、って言ってたから。」
たしかに俺は高校に入って急激に身長が伸びた。
中学の頃はチビチビ言われてたが、今はこれでも170センチにまで伸びたのだ。
そんなことより、頭に乗せられた手に意識が集中してしまい
何も答えられない。
そんな俺をよそに、目を細めながら
毛先をくるくる弄ぶ智希にいちゃんは
何を考えているのだろうか。
そしてーー
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