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親友?
そんなものはいない、あの世においてきたさ、すべておいてきた、ここが、生きている世界でも、あの世はあるんだぜ、きっと、時計台から落ち大怪我してしまったときにすべて忘れてしまった。頭には大きな傷跡がある。まるで、鍵で刺したようなぎざぎざのやつがな。
それからである。
「壊して、すべてこわしてええ、あの黄色くて茶色のナイトフォースをな」
一歩一歩進む。全長二百メートルはある白いクマが、こちらを見る、剣を引き抜くなり、クマはお辞儀し走ってにげていった。
「畜生、壊してええええ」
歩くたびに、自然物が、すなわち、すべての万物の生理現象が拒否するように、草は逃げようと、反対の方角に風にふかれ、逆から風がふいているのに風の方角に向いている。木々は、ざわざわとうごめき。まるで、その男が大嫌いであるかのようだ。
終わりのない時間。刻限などない。いわゆる、すべてが終わってしまった。にくい、殺したい、破壊したい、そういった衝動から、すべてをかき消すためにはどうしたらいいのだろうか、そんなの決まっている。
「あのナイトフォースを、こうぱあっとな」
空を見上げる。雲が沢山ある、沢山といってもホワイトクリームのようにまばらで、食べたらきっと甘い香りが漂い水あめみたいなにおいがするんだろうなとか思ったり。口の中がすっぱくなるような梅干があるのかもしれなとか思ったり。
色彩色の、青色と紺色がまざって、オーケストラをするようにして、まざりあいオーロラのような光を醸している。
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