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娘の声は悲鳴のような甘いような不可思議な声を上げている。それを聞いているうちに私も妙な気分になってくる。
その間にも娘はどんどんツユを滴らせている。
「もう、もう、お狐様、お願い、で、す。き、きて、くださ、い」
「こいとな?」
「な、なかに、あなた様、と、つ、繋がりたいです」
「繋がる――か」
交尾のことを言っているのだとは分かった。しかし私と人間の娘では交わるのが無理であろうと考える。ぴちゃぴちゃとツユを舐めあげていると娘はもう言葉を発することが出来ず、喘ぐのみであった。
「天様――」
ふと私は天様の姿を思い浮かべ、集中し、その姿になるべく全身の神経を統一する。ふわっと身体が軽くなったのを感じたあと、天様の容姿に似た、人間の男の姿になったのを水面に映し確認する。
天様の姿を取った私を娘は恍惚とした表情で見つめる。濡れたその双眸を見つめていると身体の中心が熱くなるのを感じ、視線を落とすと人間の男の男根が強く起立し熱を帯びていることに気づく。
「これを、そこへ埋めるのだな……」
濡れそぼった披裂にそっと亀頭をあてがう。
「ふぅ……」
そのまま腰を押し進め、少し亀裂から抵抗されるのを感じ、動きをとめた。
「くっ……」
「なんだ? 痛いのか?」
「う、ううっ、す、少し……」
娘が痛がっている様子を見るとなんとなく気が乗らなくなってくる。さっきの紅潮し恍惚として私を欲しがっている様子には興奮を覚えたが。動きを止め様子を見ていると娘は私の背に腕を回し、「お願いです。このままきてください」と呟く。
「苦しいのであろう」
「最初はだれでも痛むものです。それでも、構わないのです。身体の奥がなんだか疼いて……」
「そういうものか……」
思い切って腰をぐっと進ませると娘はまた悲鳴に似た声を上げる。
「う、む、は、はあ、こ、心地よい……」
娘の中にすっかり納めてしまうと、得も言われぬ心地よさが全身を貫き身震いさせる。
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