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グランは100メートルほど離れたところで高みの見物をしている敵大将、ガーランド・シエンに対し、鎌を突き立てる。
「ついでだ…てめぇの首も貰うぜ。そして俺はパラディンを超え、王になる」
「下らぬ私欲の塊が…。そんなことだからお前はいつまでもパラディンを超えられんのだ」
シエンはグランを一瞥して言った。
「試してみるか?」
「勘違いするな。お前の相手は俺ではない。俺は"新兵器"の性能を確認しにきただけだ」
「…?寝ぼけたこと言ってんなよ。てめぇらの自慢の新兵器は俺には通用しなかったろうが」
「もういい。会話をしてももはや無意味だ。時代は着実に変化の唸りを見せている。そして今日は大きく動く日だ。その最初のきっかけとして、お前にはこの世界から退場してもらおう」
軽くあしらわれたグランは激怒する。
「てめぇ…!」
すると突如、上空から雨の様にスナイプスターの攻撃が降り注いだ。
防ぐ手立てのないグランの残りの部下達はあっという間に壊滅してしまった。
呆気にとられるグランが空を見上げると、太陽に3つの影の様なものが写って見える。しかし、眩しくてそれが何なのかは分からない。
「なんだ…?ありゃあ…」
刹那ーー
空からの一撃がグランの心臓を貫いた。
「か…っ!」
グランはそのまま仰向けに倒れ込み、絶命してしまった。
「おい、もう殺っちまったか?」
「はははははっ!なんてあっけねぇんだよ!?イチコロだぜ!?」
「俺が撃った!身動き一つとりゃしねぇ!これで昇進確定だ!」
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