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 私は断ろうと思ったのだ。うまくいきっこないと断言出来たから。でも、断りの言葉を口にしようとする前に陸が提案してきた。一度だけでもデートしてみないか――と。   確かに陸の隣を歩ければ、周囲は羨ましがるだろう。王子様のような男の子とのデートなんて、少女漫画の世界のようではないか。  いいかもと思ったのは一瞬で、すぐさま正気に戻った。  陸とは会話もままならないだろう。上から目線に苦しめられることも想像に難くない。
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