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部落に着くと真っ直ぐ志保の生家跡に行った。
「なんか手掛かりがあると思うわ、
志保が7歳までの頃と、失踪して
町でお母さんを産んだ頃、そして、
その後の志保ばあちゃん」
潰れた小屋の瓦礫をのけながら
懸命に手掛かりを探していた。その時、
「何をしとる!!」
後ろで安治郎が怒鳴った、銃を構えていた。
「別に、何も・・志保ばあちゃんの
記念になるものがないかと・・」
恐々雪子が答えた。
「お前らの目的は何だ?
わしを殺しに来たのか!」
安治郎の後方に仕留めた小鹿と狐のような
獣が横たわっていた。
「何もしないですよ、ちょっと探して
すぐ帰りますから」
健太が答えたが安治郎の怒りは消えなかった。
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