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「あっつ!!」
急に健一が大声を上げた。
「どうしたの健一君」
「もしかして、この仮説が事実だったとしたら・・
僕たちは重大なミスを犯したかもしれない」
雪子には意味不明だった。
「なにが・・・」
「安治郎は全て事情を知ってたとしたら、
志保と狼が仲良かった事、
部落に行かないで山の方に逃げた事、
そんな中で僕らは志保を訪ねたんだ、
で、雪ちゃんが志保の孫だと伝えた」
「そうよ、それが」
「安治郎が最後に言ったよね、
その後部落は狼一族に襲われたって」
安治郎は雪子の存在を知って
志保が生き延びたと確信したのだ。
その後、部落が狼一族に襲われたのは
志保が狼を使って部落に復讐したのだと
考えたのだろう。
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