その3 捜索

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「あっつ!!」  急に健一が大声を上げた。 「どうしたの健一君」 「もしかして、この仮説が事実だったとしたら・・ 僕たちは重大なミスを犯したかもしれない」  雪子には意味不明だった。 「なにが・・・」 「安治郎は全て事情を知ってたとしたら、 志保と狼が仲良かった事、 部落に行かないで山の方に逃げた事、 そんな中で僕らは志保を訪ねたんだ、 で、雪ちゃんが志保の孫だと伝えた」 「そうよ、それが」 「安治郎が最後に言ったよね、 その後部落は狼一族に襲われたって」  安治郎は雪子の存在を知って 志保が生き延びたと確信したのだ。  その後、部落が狼一族に襲われたのは 志保が狼を使って部落に復讐したのだと 考えたのだろう。  
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