その5 志保の全容

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 健一の休みの日、雪子がやって来た。 古い文化住宅風のアパート、 六畳一間で小さな台所と玄関の側に 風呂とトイレがあった。  健一はいつもよりソワソワしていた。 自分のアパートに女性が初めて入ったからだ。  二人でお茶を飲み、さて、と 雪子がノートを取り出した。 「お母さんには言ってないの、 何か近すぎてショックを受けると思うから・・」  二人は志保の記録を読み始めた。 それは2人の脳の限界を遥かに超えた 壮絶で悲しい物語だった。
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