純白の景色の中で

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B「何してるの?」 A「ここで、待ってると天使が出てくるんだって」 B「天使?」 A「うん。現れたら写真を撮ろうと思って」 B「そんなのいるわけないじゃんか。もう帰ろうよ」 A「絶対いるよ。だって優くんがいってたもん」 優くんとはAの彼氏だ。 B「こんなところにいたら凍え死んじゃうよ」 A「見るまでいる!」 B「もう知らないからね!」 BはAが、寒さに耐えなくなったら、帰るだろうと思い、その場から立ち去った。 3時間後、何故か気になったBは、Aのいた場所にいってみた。 Aの姿はなく、やはり帰ったのだろうと安堵した。 よく見ると、Aの立っていたところに、何か落ちていた。 あのAの持っていたカメラだった。 持ち帰って、カメラのSDカードに何が写っているのか見てみた。 薄ぼんやりと白く写るそれは、天使のようだった。 それはちょっとだけAにも似ていた。 Bはちょっとだけ微笑んだ。 何故ってそれは・・・
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