4人が本棚に入れています
本棚に追加
なんか、異世界から魔神を召喚!とか、幽霊を見たり、幽体離脱もか、
幽体離脱できたらめちゃめちゃ良いじゃん。
新志の妄想は膨らんで居た。
しかし、そろそろ授業の準備を始める時間だ。
一旦現実に引き戻され、身支度を始めた。
今日は一限から必修の授業がある。早めに講義室に入り、端の席を取って荷物を置く。既に顔見知りの学生がぽつぽつと着席し、携帯をいじっている。新志も携帯を触り始めた。
さっきも見たがSNSをざっと見る。
特に何でもない呟きや写真を特になにも考える事なく流す。
「おはよー、佐田、」
友人の井出久雄が隣に座りながら言う。
「おう、おはよ、」
彼は席に着くと、一限の準備を始める。新志もつられるように準備した。
チラリと覗くように携帯の時計を見ると、まだ授業開始時刻の十分前である。
「佐田、レポートおわった?」
準備を整えて携帯を触りながら、井出は問うた。
「俺が終わらせてると思うのかよ。」
だったら土日やっとけよ。と自分で思う。
「だよなー、めちゃめちゃ溜まってるんだけど、」
新志は知っていた。そんな事を言う井出だが、彼はかなり真面目だ。
週に3回ある実験のレポートを、推敲に推敲を重ねて提出する。
つまり新志の倍以上の労力をかけてレポート、に限らず課題を仕上げる。
彼のやってないは九割以上出来ているのだ。
なんか、レポートとか、ちゃちゃっと出来る魔法とか無いのか?
「ありますよ。」
最初のコメントを投稿しよう!