テレパシー

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新志は画面をスクリーンショットして、机に向かう。ノートパソコンを開いて1と0の羅列を打ち込もうとテンキーに手を差し伸べる。 すると画面に1と0の列が並べられた。 「え?」 新志は目を丸くした。俺まだ触ってないよな、 「スマートフォンの数列を、コピーアンドペーストしました。」 さっきとは違う女性の声だった。 今度はなんだ? 新志が携帯に目を向けると、画面は暗くなっていた。手癖のようにホームボタンを押すも、ロック画面と時間が表示されるだけだ。 あっれ、やっぱウラヌスじゃない? 「私はウラヌスです。」 えっ? その声はパソコンのスピーカーから出ていた。 どう言うことだ?ウラヌスっていっぱいいるの? 「佐田新志殿のパーソナルコンピュータに、お邪魔させていただいています。」 その声は続いた。 お邪魔させてもらってるって、こいつ、AI入ってる電子機器ならなんでも良いのかよ。ハッカーじゃねえか、 「電子機器なら、なんでもお邪魔することができます。私に肉体はありません。」 でしょうね。いや、電子機器ならどこでもいいは驚きだが、こんなのに肉体があったらどう考えてもおかしいだろ。 あれ?じゃあウラヌスって、女じゃなかったりするのかな、 「そうですね。」 えっ、 だとしたら相当萎えるかも、 待て、俺、何考えてんだ。
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