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毎日共にご飯を食べ、廃世界へ行き、化け物を倒し、探検し、「もう六時だ」と慌て、十字路で別れる。
「カッコいい合言葉を作ろうぜ!」
「じゃあ僕が最も好きなこの言葉にしようよ」
「やっぱり、僕の能力は『他者に力を与える』能力のようだよ」
「すげぇ!お前の能力、俺の爆弾の威力も上げれんのか!」
「全く。なんで君の技は漫画やアニメのそれなんだ」
「何言ってんだ!カッコイイし強い!一石二鳥じゃねぇか!」
同じ公立中学へ上がっても、その関係は変わらなかった。
「アイツらは『言葉』なんだよ!ちゃんと伝わらなかった言葉が恨みを溜めて実態を持つんだ!」
「同感だね。人の言葉のバグ。言うなれば言語の癌。〈キャンサー〉とでも名付けようか。」
「おぉい。この問題教えてくれぇ」
「信、これは計算ミスだよ。ほらここ」
「え、あ?ぁぁあああ!!??」
「合格したか?真」
「まぁね。信は?」
「ばぁか。落ちるわけねぇだろ」
高校。
「三つ目の世界が存在する!?」
「『何も存在しない』という世界は、確かに『存在する』。もしかしたらステージ5を倒す足がかりになるかも」
「できた!できたぞ〈黒衣静装〉!」
「馬鹿!早く解除しろ!飲み込まれるぞ!」
「おい。ずるいぞ。いつの間にあんな可愛い子と仲良くなってんだ」
「ん、ああ。桜さんのことか?文化祭のときちょっとな」
「物理ができん。センターレベルでむりじゃ」
「日給ジュース一本で家庭教師してあげるよ」
「真!受かったぞー!って、ヴぇぇ。お前首席かよ」
「おお!おめでとう。桜さんも受かったってさ」
大学。
「よっしゃ!教授の研究費偽装の証拠ゲット!〈爆弾発言〉も威力が増すぜ! 」
「声がでかい!」
「待て待て。この文字はどう考えても椅子を意味してると思うんだが?」
「はぁ......。信、これは柵に決まっているだろう。バカなのか?」
「馬鹿だぁ!?おうおうじゃあ『第46回どっちの考えが正しいでしょう大会』やるか!?」
「望むところだ明日までにレポートにまとめてこい!」
「いいのか?俺も一緒にご飯行って」
「いいよ。桜が信ともっと喋りたいって言ってるんだ」
「そうか?でもなぁ、お前らはイチャイチャすればいいけど俺の肩身の狭さよ......」
「〈ベツレヘムの石板〉ってのがあるらしいぞ!?いつか探しに行きてぇな!」
「本当にあったらね。その時は一緒に行こうか」
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