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勿論事件の捜査、ましてや殺人の技術なんて持ち合わせていない。しかし有り金を溶かし、既に壊れていた被害者の父親にも取り入って、なんとか犯人を特定した。
犯人も同じ目に、と言ったが多少の怒りが籠もって少しやりすぎたかもしれない。兎に角父親からはそれこそ死ぬ程感謝され、同時に多額の報酬を得た。
それ以降、彼は味を占めた。
条件は被害者に非がない事。遺族にはバレないように報酬金を長期に分割して支払わせ、引っ越しを増やした。
次第に余裕や慣れが出てきて、下衆を懲らしめる快感と遺族の感謝の意に酔い痴れた。
抵抗された時のために体を鍛え、金にも余裕ができてたくさん遊び、人生に楽しみも増えた。
やりたい事とやるべき事、その両方を手に入れたのだ。
結構な数を熟し、世間では【復讐代理人】なんて持て囃され。そうして、見つかった。
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