思いの錯誤

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「……ぅ……ん……っ」  びくんと腰が浮き、欲情が溢れた。  じゅる、と遠くから音が聞こえる。  温かく包まれる聖司のそのものと、ぬめぬめとした快感を味わう先端。  そこから、くらくらと重い脳天までを突き抜ける快楽に、息が上がった。 「……は、……ぁ……っ……」  美咲はよく、聖司のそこを可愛がってくれた。  自分が快楽を得るより先に、聖司の恍惚な表情を見るのが好きだと言っていた。  聖司も、彼女にそうされることを悦んでいた。  夢に、溺れる。  波は次第に高まり、快感が押し寄せてくる。  熱に犯された身体は、息も絶え絶えだ。 「あ……ぁ」  聖司の下半身にある頭に手を伸ばすと、さらりとした髪の感触が指先に触れる。  美咲はこんな風に、長い髪を乱しながら聖司の欲情を煽っていた。  細い指が聖司のいきり勃ったものを、しっかりと包む。  あの小さな口に含まれる先端は、一生懸命に出し入れされる。  丹念にしごかれ、もう限界を迎えようとしていた。 「……は……キモチぃ……美咲……っ」  夢の中なのに、聖司の身体は快楽の頂に向かい昇り始める。  聞こえる水音がぼんやりとしているのは、やはりこれが幻夢だからだろう。  強く押し寄せる快楽の波。     
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