見せない心

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 梓が聖司の太ももに触れてきた。  内ももに滑り込んでくる手は、聖司の性的興奮を煽ろうとしている。 「……先生に、苛めて欲しい、な……」  自分で慰めるだけでは当然治まらないのが、梓の性質。  いつもならその誘いに乗ってやるのだが、あいにく聖司は今そんな気分ではなかった。  梓の手が聖司の男を呼び起こそうと、スラックスの上から撫でてくる。  しかし、気乗りしない聖司は反応しなかった。 「先生……?」  寂しげに聖司を見つめる視線を感じながらも、冷めた声で指図する。 「その汚ない下着、取って」 「……え……」  唐突な言葉に戸惑いを見せるものの、梓は素直に従う。  ごそごそと、短いスカートの下で足から下着が抜かれた。 「足、上げて……広げて」  ぽとりと下着が足元に落ちると、ミニスカートの下で露になる秘部を晒すように指示した。 「……ぁ……や、だ……恥ずかし……」  素直にそれに従う梓は、座席の上でM字に開脚すると、たったそれだけのことで息を上げ始めた。 「さっきシてたことと同じことして」 「ゃ、やだ……ぁ」    嫌だと頭を振りながらも、梓の手は自分の秘部へと這い降りていく。  その様子をちらりと一瞥しただけで、聖司は進行方向を真っ直ぐに向いたままだった。     
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