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街灯の明かりの当たらない暗がりの路肩に車を停め、すうすうと気持ちよさげに寝息を立てる梓に呼び掛けた。
「梓、着いたよ」
ん、と夢うつつに反応する少女を、再度「梓」と呼んだ。
ぼんやりと目を開ける過程を見つめていると、聖司を認識したらしい梓は、そろりと聖司の腕に擦り寄ってきた。
「先生……」
「ほら、もう遅いから。早くお家に入りなさい」
「……?」
寝ぼけ眼は、小首を傾げて聖司を見る。
「家に着いたよ」
「……い、え?」
「うん、梓の家」
徐々に目を丸くする梓は、最後にぱっちりとまばたきをして聖司を見る。
ようやく状況が理解できたようだ。
「ど、どうして……今日は先生のお家にお泊まり……」
「今日はもう帰りなさい」
「だって、もう友達のとこに泊まってくるって連絡したもん……っ」
すっかり目が覚め、梓は聖司の静かな笑みにすがりつく。
「予定が変わったって言えば済むよ」
「やだ、お泊まりし……」
駄々をこねる梓の口を、聖司は自分の口で塞いだ。
くちゅりと口唇を舐り、聖司は梓をなだめる。
「いい子だから、ちゃんとお家に帰ろうね」
まるで誘導催眠でもかけるように優しく囁くと、不意のキスで脳内洗脳される梓は、こく、と素直に頷いた。
「梓はお利口だね」
頭を撫でた聖司の手はするすると下降していく。
襟口の大きく開いた服の上から柔らかな胸を指で軽くなぞると、梓は甘く小さな喘ぎ声を漏らした。
そして、さらに下へ下へと向かう手は、下着を身に付けていないミニスカートを整えるように撫でる。
「今日はここ、一杯ぐちゅぐちゅにしたから、お風呂でちゃんと洗うんだよ」
聖司の言葉に、梓は火照った息を吐き身悶えた。
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