見せない心

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*  街灯の明かりの当たらない暗がりの路肩に車を停め、すうすうと気持ちよさげに寝息を立てる梓に呼び掛けた。 「梓、着いたよ」  ん、と夢うつつに反応する少女を、再度「梓」と呼んだ。  ぼんやりと目を開ける過程を見つめていると、聖司を認識したらしい梓は、そろりと聖司の腕に擦り寄ってきた。 「先生……」 「ほら、もう遅いから。早くお家に入りなさい」 「……?」  寝ぼけ眼は、小首を傾げて聖司を見る。 「家に着いたよ」 「……い、え?」 「うん、梓の家」  徐々に目を丸くする梓は、最後にぱっちりとまばたきをして聖司を見る。  ようやく状況が理解できたようだ。 「ど、どうして……今日は先生のお家にお泊まり……」 「今日はもう帰りなさい」 「だって、もう友達のとこに泊まってくるって連絡したもん……っ」  すっかり目が覚め、梓は聖司の静かな笑みにすがりつく。 「予定が変わったって言えば済むよ」 「やだ、お泊まりし……」  駄々をこねる梓の口を、聖司は自分の口で塞いだ。 くちゅりと口唇を舐り、聖司は梓をなだめる。 「いい子だから、ちゃんとお家に帰ろうね」  まるで誘導催眠でもかけるように優しく囁くと、不意のキスで脳内洗脳される梓は、こく、と素直に頷いた。 「梓はお利口だね」  頭を撫でた聖司の手はするすると下降していく。  襟口の大きく開いた服の上から柔らかな胸を指で軽くなぞると、梓は甘く小さな喘ぎ声を漏らした。  そして、さらに下へ下へと向かう手は、下着を身に付けていないミニスカートを整えるように撫でる。 「今日はここ、一杯ぐちゅぐちゅにしたから、お風呂でちゃんと洗うんだよ」  聖司の言葉に、梓は火照った息を吐き身悶えた。
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