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「お疲れ様!シュンくんすっごく上手かったねー!」
「えっと…最後に演奏してたグループの…?」
「そう!『PINKY GIRLS』のボーカルのリンでーす。覚えててくれるなんて嬉しい!」
「ああ、歌上手かったし目立ってたもん」
さっそく名前で呼んでる……凄いなぁ。
確かに、1年生バンドの中ではこの二組が一際目立ってた。
どっちかっていうとRed Hotはバンド全体がレベル高くて、PINKYは歌が上手いから目立ってるって感じだったかな。
とにかくこの時は、こんな目立つグループとはそんなに関わる事もないだろうって……そう思ってた。
なのに……
「あ、さっきギターボーカルしてた子だよな?」
「えっ!?あっは、はい…!Halloweensです!!」
えー!?
なんで小早川くんがあたしなんかに話しかけるの!?
テンパって不審な感じになっちゃったし……笑われた。
「そうだHalloweens!ギター上手いな。経験者?」
「ううん!!弟の影響でやってたけど人前でやるのは初めて……」
「マジ!?すげーじゃん!!あ、名前は?」
「山辺ユカです……小早川くんだよね?」
「え?なんだ知ってんの?よろしくな!」
小早川くんの事知らない人なんていないよー!!
きゃー握手しちゃった!!
それでもこの時はまだ、芸能人を遠巻きに見る一般人のような気分だった。
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