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「え!?あれがシュン先輩の彼女!?」
「なんか……フツーじゃない?」
そういう言葉を色々な場所で聞くようになった。
「なんでアンタみたいなブスと付き合ってるの?」
「釣り合ってないよね?」
「アンタがいけるならあたしにも望みあるかも!?」
「ユカ!!…あんた達、何やってんのよ!?」
「別に?シュンの彼女がどんなのか見に来ただけだし」
「噂以上にフツーだったけどね?」
笑いながら去っていく女の人達に、今にも掴み掛かりそうなサヤカを止めた。
「大丈夫……あたしがフツーなのは本当だし。それでもシュンの事好きだから……」
「……それにしても、最近ああいうヤツ急に多くなったよね!?誰かが裏にいるんじゃないの!?」
……本当は少しだけ、心当たりがあった……。
最近よくPINKYのメンバーがあたしの方を見てヒソヒソ噂をしてる。
そのリーダーでボーカルの、リン。
「あたしの方が絶対シュンと合ってるよ!」
「本当そうよね?!リン、奪っちゃいなよ?」
「ふふっ、今度Red Hotと合同練習もあるし……その後誘っちゃおっかなぁ?」
……聞こえるように言ってるよね。
あたしに対して何を言われても、シュンを好きな気持ちは変わらない。
でも、リンみたいな可愛くて魅力的な子がシュンの近くにいたら……シュンの気持ちは変わるかもしれない……。
日に日に不安は募っていく……そんなある日……。
「山辺先輩?302の教室でシュン先輩が呼んでるって伝えて欲しいって……」
「あ、ありがとう……ごめん、ちょっと行ってくるね」
サヤカとヤエに断って教室に向かう。
……でもなんで、あたしに直接連絡しないんだろ?
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