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コウくんがビックリして、シュンとあたしの顔を見比べる。
「確かにそうだね……昔よりも素直になったし、甘えられるようになった」
「蜂谷がユカを変えたんだって思うと腹立つけどな」
「……シュン！！」
堪りかねたようにえみかちゃんがシュンに怒り出した。
……そういう、ワザとヤキモチ妬かそうとするとこはシュンは変わってないね。
シュンは拗ねるえみかちゃんの顔を覗き込んで、何か耳元で囁いてる。
それを見て、あたしも隣のコウくんの耳に唇を寄せた。
「コウくん、大好き。ずっとそばにいるからね」
……あの頃のあたしは弱くて。
たくさんの大切なものを自分から手離して、逃げてしまった。
今なら、言ってあげられる。
辛かったね。
苦しかったね。
……でも、大丈夫。
ちゃんと報われる日は来るからね。
これから先も辛く思うかもしれない。
ずっと後悔するかもしれない。
でも、全部が間違いだったなんて思わないで。
ちゃんとそれを全部受け入れて、愛してくれる人に出会えるから。
……その時は、ちゃんと向き合って
今度こそその手を離さないで、ずっとそばにいてね。
･:*+.End.:+
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