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「あえてぶつけちゃってもいいんじゃないの!?」
「えーでも、PINKYなんか怖いし。目付けられるの嫌だよー」
飄々と言ってのけたサヤカに、ヤエは不安げな表情。
「……まぁ確かに。リンのヤツ先輩達にも上手く取り入ってるみたいだしな。下手な事したら俺らが浮くかもな」
「……曲、変えた方がいいよね。先輩に相談してみるね」
「ユカ……」
…だってどう考えたって、敵いっこない。
メンバーの皆の為にもその方がいいに決まってるし…。
早速先輩に相談に行った帰り、シュンくんに声をかけられた。
「あ!ユカ!いた!」
「……シュンくん。どうしたの?」
「ハヤトに聞いた!曲の事だけど…」
「あぁ……先輩が明日までなら変更してもいいって言ってくれたから、今からまたミーティングなんだ」
「本気で変更すんのか!?勿体無いな……歌も演奏も、絶対負けてねえのに……」
シュンくんが真剣に悔しそうな表情で言ってくれて、嬉しくて胸がじんと暖かくなった。
でも……そうなるとやっぱり敵わないのはボーカルの魅力って事だよね……。
「……元々ハヤトボーカルでもやってみたいって話もしてたから。今回はいっそ男性ボーカルの曲にするのもいいかなって」
「そんなのもったいねえって!俺はユカの歌聴きたい!」
えっ!?
そんな風に思ってくれるんだ……お世辞かもしれないけど、嬉しい……。
「でも男ボーカルか……そうだな……」
「……え?」
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