彼女の瞳に映るもの

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目を見開き、 唖然としながら画面を見つめるB。 B(ナレーション): 「そこにあったのは、 息をのむほどの美しい光景だった。 見つめ合う男女。きらめくネオン。 それらを飾る、白い雪。 そこにいかがわしさは微塵もない。 淡い光に包まれる2人は、 白鳥のつがいのようにも見えた。」   A:「上手く撮れたと、思わない?」 B(ナレーション): 「彼女には、 その写真が意味する真実など、 どうでもよかったのだ。 彼女が撮ることで、 その光景は、別の物語を紡ぎだす。 それこそが、彼女にとって重要だった。 善も悪も、浄も不浄もない。 すべてを超越した芸術を、 彼女は追いかけていたのだ」
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