予感

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 美夕の顔を見つめ、楊はクスッと笑った。 「そんな欲しそうな顔をしても今はダメだよ」 「やだ」  顔を真っ赤にした美夕にキスをした楊はクスクスと笑う。 「ほら、一番の早起きが、美夕に抱っこしてもらうのを待ってる」  後ろを振り向いた楊の視線の先を追って、美夕は「チビよう君!」と声を上げた。  茶トラの子猫が「ナーっ」と柔らかな甘え声で鳴きながら部屋の中に入って来た。 「チビにはちゃんとカリカリをあげておいた」 「うん」
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