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また幾日か経ったある日。
サクラは檻に入れられていた。
また、手首には変な針が刺され、それがチューブと箱みたいなのに繋がっていた。
……なんなのよこれ。
飼い主様ったら、ひどいことするわ!
サクラ、私がこの針をとってあげるからちょっと待ってなさいな。
私は檻の間から手を差し入れ、チューブを手繰り寄せた。
そして、そのチューブを口にくわえ、針が抜けるよう思い切り引っ張った。
その時。
飼い主様の怒声がし、それとともに私は部屋の外に追いやられてしまった。
なによ! なんなのよ!
訳が分からない私は、ちょうど目に入った椅子の上で不貞寝した。
相変わらず硬いわね。
サクラと一緒に寝ているときは、そんなことはなかったのに。
早くあの檻からサクラを出してあげたいものね。
その後、私はサクラがいる部屋に入れなくなった。
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