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腐女子の「腐」は,お豆腐の「腐」ですっ!
それからまた数日後の土曜日。
今日は一日,唯は浩介とデートだ。映画にランチにショッピング。…夕方にはバイバイしなきゃだけど。
「唯ちゃん,映画までまだ時間あるし,ここで何か飲んで行こうか」
いい天気の昼下がりに,二人は公園のベンチに座る。
「じゃあわたしは,オレンジジュースがいいな」
「オッケー☆そこの自販機で買ってくるよ」
浩介は唯一人をベンチに残し,公園の入り口にある自動販売機まで走って行った。
彼と交際を始めてからしばらく経っていたが,唯達の関係は一向に進んでいない。キスすらまだだ。
まあ,唯は浩介クンと一緒にいられるだけで幸せなんだけど。
「…阿佐間唯さんね?」
公園の入り口の方から歩いてきたキレイなお姉さんが,唯に声をかけてきた。
なんでこの人,わたしの名前知ってるの?
違う。よぉく見たらこの人,唯のよく知ってる人だ。いつもと雰囲気が違うから,気がつかなかったけれど。
「あっ!もしかして,篠沢絢乃さん?」
「ええ。隣り,座ってもいい?」
唯は「どうぞ」と言って,絢乃にスペースを譲った。
「絢乃さんも,今日はデート?」
「そうなの。久しぶりにお休みもらってね。彼は今,車を停めに行ってるんだけど」
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