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翌々日の月曜日,お昼休み。
この日は,唯は里歩と絢乃と三人でランチタイムだった。
ただ,唯にはいつもの元気がない。
二日前の出来事を,唯は二人に話して聞かせた。
「しっかしまぁ,お豆腐の『腐』はよかったね」
「ちょっと里歩!やめなよ。唯さん,落ち込んでるんだから」
里歩のKY発言に,すかさず絢乃のツッコミが入る。彼女は,里歩の二の腕をバシッと叩いた。
「…わたし,浩介クンの気持ちが分かんない。そもそもわたし,押し掛け彼女だし。迷惑…だったのかなぁ?」
食が進まず,唯はため息をつく。
「あらら。唯ちゃん,お豆腐メンタル」
「里歩!…迷惑って,彼がそう言ったの?」
一言余計な親友を非難の目で睨み,絢乃は唯に訊いた。
「ううん,そーいうワケじゃないけど。わたしが気にしすぎなだけかもだけど」
話がどんどんネガティブな方向に進んでいく。
「おととい会った時は,あんなに幸せそうだったのにね」
「絢乃さんに会った時は,まだ幸せな気持ちだったの。けど,そのあとどん底に突き落とされた」
はぁぁ,と大きくため息をついて,唯は弱音を吐いた。
「わたしには,恋なんてムリだったのかなぁ?」
問われた里歩と絢乃は,どちらも答えることができなかった。
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