その人は突然に。

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「『ドラゴン・アタッカー』?」 お茶しながら唯の話を聞いていた浩介は,首を傾げた。 「知ってますか?イケメン大学生がいっぱい出てる,男子バレーのアニメなんです。わたしもだーい好きなんですよ~☆」 「それに,君がさっきから言ってる『ユースケ君』が出てんのか?」 浩介はまだピンと来ないらしく,スマホで検索し始める。 「んー…,アニメは知らないなー。けど,コイツは君が言った通り,オレに似てなくはない…かなぁ」 唯は,嬉しいような悲しいような,フクザツな心境になった。 ユースケ君に似ていることはなんとか認めてもらえたけど,『ドラゴン・アタッカー』を知らないなんて! …まあ,あんまりメジャーなアニメじゃないのは確かだけどさ。 「つーか,なんでドラゴン?…ああ,コイツの名前が『竜崎雄介』っていうからか」 「そゆことです」 フォークでミルクレープを頬張っていた唯が,レモンティーで流し込んだあと頷く。甘くて美味しい。
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