その人は突然に。

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浩介は,「またお茶しような」と言って,駅前で唯と別れた。 駅前広場のロータリーの時計が,五時の鐘を奏でている。 もう五時か。そう思った唯はハッとする。 「あっ!ユースケ君のDVD…」 帰ってから宿題やって,夕飯食べて,お風呂入って…。ほとんど観る時間ないじゃん! 「はぁぁー…」 当初の予定とはだいぶ変わってしまった。けれど,三次元で「ユースケ君」にそっくりな王子さまに出会った。 しかも…。 わたし,彼氏できちゃった?マジっすか!?…半ば,強引ではあったけれど。 フフフッと笑って,唯はスキップしながら帰路についた。
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