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甘やかしてくれる彼氏に甘える彼女という図式が度を越えればあっという間に興醒めした。
つまらないと感じれば途端に出てしまう本性。それをどいつもこいつも受け入れてはくれなかった。
誰も
誰ひとり
本当の俺を受け入れてなんかくれなかった。
「……」
(いや──ひとり)
過去にたったひとりだけ受け入れてくれた人がいた。彼女なんて易い言葉で括れる人じゃないが、その人は俺の全てを受け入れてくれた。
──だけどその尊い人はもう俺の傍にはいない
(っ!)
頭の痛さを感じてそのまま携帯を放り投げてバスルームへ向かった。
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