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【R18】自白(グリフィス)
開戦は目前。その情報を聞いた翌日、隊の見送りも追えたグリフィスは他に断りを入れて外泊届を出した。
向かったのはリッツの店、その裏口。あいつが王都で過ごす間はここを使っている。
あれから何度か肌を重ねた。一人じゃ満足できないともがいていた奴は、今じゃグリフィス以外でも満足できなくなっている。一人でトロトロに溢しながら涙目でおねだりをするリッツは、今では他とはしないと誓った。
店の裏口は開いている。明かりもついている。だから躊躇わずに開ければ、何やら忙しく動き回っているリッツがいた。
「うわぁぁ! グリフィスさん!」
「リッツ、お前何してる?」
「なに……て……商売の準備?」
笑って誤魔化したつもりだろうが、誤魔化し切れていない。そもそも笑顔が引きつっている。体も不自然にビクビク震えているし、体が逃げ腰だ。
「本当に商売か?」
「あぁ、うん、そう、だよ?」
「疑問形なのは何故だ」
「そんな事ないよ」
「目を逸らしたな?」
明らかに都合の悪い事がある。だが、言わない。この非常時に危険を知らせにきたってのに、こいつは……。
「リッツ、今言えば怒らないでいてやる。言え、どこに何をしに行く」
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