第1章茜空

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「そういえばさ!茜のタイプって聞いた事ないよね?」 横にいた麻衣が口を開いた。 「あ、それ思った!!」 それに便乗して亜弥も口を開いた。 「茜はどーゆのがタイプなの!?」 麻衣が目を輝かせながらあたしに聞いてくる。 「えー…。タイプ~??」 (…そんなの考えた事なかった。) 「年上!年下?それとも同い??」 亜弥も便乗して聞いてくる。 「んー…。」 (年下とも同いとも付き合ったけど違ったしな…。) 「…年上??」 あたしは麻衣に適当に告げた。 「え、そうなの!?先輩とか!?」 春菜が食いついて聞いてきた。 「んー」 「あれじゃない!?教師とか!?」 亜弥が突然そんな事を言い出した。 「え~ウチの??それはないない。」 そう言って麻衣がありえないって顔をして笑っていた。 「だよね~」 春菜もケラケラ笑いだした。 「てか、犯罪じゃん~」 皆に連られ、あたしも笑っていた。 …そう。 この時まではありえないって思ってた。 …【あの人】が来るまでは…。
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