第1章茜空

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『えーあれが教師かよ。…なんだあの髪型。前見えてんのかよ。』 『なんか怖ーい、不気味。』 その先生を見て、体育館から口々に話し声が聞こえた。 「…静かにしなさい。」 先生が注意しても皆の話し声で埋もれていて声が良く聞こえない。 (いや…。何あの髪型。) あたしも唖然としていた。 「…栗原先生どうぞ…。」 「…ああ。はい。…えと。栗原です。 私は、この学校で色々学ぶつもりで赴任して参りました。 私も授業はしますが、 が… 興味ない人はそこまで私の授業に対して学ぶ必要はないので。」 (…は?) 今なんて言った…? いやいや教師になろうとしてる人が何言ってんの? この先生、何考えてるか分からない…。 「く、栗原先生?」 「ああ…。」 そう言って栗原先生はマイクから手を離した。 そして 「…よろしくお願い致します。」 そう言って頭を下げた。 生徒のあたし達は何が起きたか分からず 何も分からないまま …パチパチ 拍手をするしかなかった。 小さい拍手だけが、体育館に響いていた。
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