指先

2/11
89人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
慣れている…と思った。 じわり、と指先が繁みに入っていく。中指だろうか。 ちょうど指がまっすぐ降りたところは、突起がそそりたっている。 それを見透かしたように、中指を左右に揺すった。 『ああ』 『いや…』 ぷりぷりと、中指に自己主張する突起に、私は震えた。 奥が熱いのが分かる。 まるで化学反応したかのように、身体が熱い。 すると今度は、上下に指をすり始めた。 しゅっしゅっ ぎゅっ…と下腹部に力が入った。 ぬるり…と中指は一瞬、奥に指を突っ込んだ。びしょ濡れの指が、また突起に戻ってきた。 すると不思議なことに、さっきの快感とは比べ物にならないくらいの快感が私を襲う。 中指が、ぬるぬると円を描くように突起を撫でる。 がくがくと腰の力が抜けるのが分かった。 「はっ…はっ…」 吐息が漏れるのを、隠したくて歯をくいしばった。 更に左の乳首をクリクリともてあそばれる。ふるふると震えた耳元には、ふーっと息がかかった。 もう…もう… だめ… 私は目を閉じた。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!