お正月

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お正月

・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・ お正月 ・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・ 私たちはコートを羽織ると、手を繋いで部屋を出た。 外に出ると、深夜の外気は肌がピリピリする程寒かったが、2人でいるとそれも苦にならなかった。 ゆうくんは指を絡めて繋いだ2人の手を、自分のコートのポケットに入れた。 すると、なんだか手よりも心がポカポカしてきた。 私たちは徒歩10分程の所にあるお寺に来た。 鐘を撞く橦木(しゅもく)は予想外に重くて、私がよたよたしていると、横からゆうくんが手を添えて一緒に撞いてくれた。 私たちは、鐘を撞いてもまだまだ煩悩の塊だけどね。 その後、5分程歩いて、大きな神社に来た。 「奏、あけましておめでとう。」 ちょうど12時だった。 「ゆうくん、あけましておめでとう。 今年もよろしくね。」 「こちらこそ、今年もよろしく。」 「ふふふっ」 なんだか嬉しくなって、自然に笑みが溢れてくる。 混み合っている人混みではぐれないよう、ゆうくんの手をしっかり握って、無事初詣を終えた。
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