お正月

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・:*:・:・:・:*:・ 1月2日(水) ゆうくんからメッセージが届いた。 『明日、おじさんとおばさん、家にいる? 迎えに行った時、きちんと挨拶したいん だけど…。』 『いいよ、わざわざ。 うちの両親もゆうくんの事はよく知ってるし。』 挨拶も何も、うちとゆうくんちは子供の頃から家族ぐるみの付き合い。 そんな状況で、『付き合ってます宣言』みたいなのは、私としてはとても気恥ずかしい。 『俺はコソコソ付き合うのは、嫌なの。 明日、挨拶するから、何時が都合がいいか 聞いといて。』 私は仕方なく、両親の所へ都合を聞きに行った。 「お父さん、明日、家にいる?」 「ああ、特に出かける予定はないが、何だ?」 テレビのお正月特番から、目を離す事なく答えた。 「明日、ゆうくんがマンションまで送って くれるんだけど、迎えに来た時、お父さんと お母さんに挨拶したいって。」 「……… 」 お父さんがゆっくり振り返った。 すると、そこに弟の律(りつ)が口を挟んだ。 「明日、ゆうにぃ来るの? オレ、会いたい! ねぇちゃん、10時半にして。 明日、涼(すず)と出かけるから、その前が いい!」 涼ちゃんは、律の彼女…というか、婚約者。 「何で、あんたの都合に合わせるのよ? まさかとは思うけど、涼ちゃんまで呼ぶ気 じゃないでしょうね?」 「呼ばねぇよ。 ゆうにぃ見て、万が一、取られたらやだもん。」 「はぁ……… あんたねぇ、子供までいるのに、涼ちゃん、 信じられないの?」 「………だって、ゆうにぃのかっこよさ、 半端ないじゃん。」 律だって、そこそこイケメンだとおもうんだけど、身内の欲目かな? 「はいはい。 じゃあ、明日、10時半にお待ちしてますって、 ゆうくんに伝えておいて。」 と母が話をまとめた。
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