彼女の死

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空き教室が取り調べ室になっていた。 すると髭を生やしスーツを淫らに着たおじさんと身なりのキッチリした若い女性が入ってきた。僕が座っている席の前に机を挟み2人は座った。すると若い女性が口を開いた。「赤倉零さんの死をお悔やみ申し上げます。今回の事件について、赤倉さんの普段の行動、なんでもいいのでお話して頂けないでしょうか?」と言われ、僕はこう言った「あまりの突然の事で何を話したらいいのか分かりませんが僕でお役に立てるなら何でも話します。」するとスーツを淫らに着たおじさんが口を開いた。「お前さん、彼女の死因知ってるか?」 僕はきょとんとした顔で知りませんと答えた。 するとおじさんは「知りたいか?ちょっと奇妙でなぁ、お前さんなら分かるかな思ってよ笑」 あまりの軽さに苦笑してしまった。でも、教えてくれるのならば知りたいと興味本位で聞いた。「死因って何だったんですか?」するとおじさんは「それがな分からんねん。落ちたとすると血、流れるはずやろ?けど、彼女の死体には一切血が流れてなかったねん。おかしなことやろぉ…」僕の小さな脳みそでは理解できなかった。落ちてきたのに血がなかった…?「それって落ちる前に死んだんですか?」と僕の興味は尽きなかった。すると黙っていた女性刑事が「ちょっと!真嶋さん!重要参考人にそんなこと教えちゃ駄目じゃないですか!」どうやらこの女性刑事さんは僕が犯人だと思っているのだろう。 そしておじさんの名前は真嶋らしい。するとおじさんが口を開いた。「いやぁ、ごめんごめん。この子はなんか知っとると思ってよォ…お前さん…ちょっと手伝ってくれんか?赤倉零の死について。」
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