彼女の死

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まさかの発言に僕と女性刑事は唖然。すると女性刑事が立ち上がり机を叩き「真嶋さん!いい加減にしてください!こんな、こんな、1番怪しい高校生と事件を解決しようなんて…!ありえません……!」 するとおじさんは「河野(かわの)、少し黙れ。」女性刑事はビクッと目を見開いて小声でごめんなさいと言い椅子に座った。河野さん可哀想と少し思う僕だった。するとおじさんが「お前さんは赤倉零とどういう関係やったんや?金絡みか?」 そう言われてもおかしくなかった。零は綺麗でスラッとした見た目、それに比べ僕は暗くて大人しめ。そりゃあこう言われても仕方がない。僕は彼女の出会いを一つ一つ説明した。 彼女と出会ったのは1年前。 零とは違うクラスで関わりなんかなかった。ある日、僕は理科準備室に筆箱を忘れ取りに行った。するとそこに零と男子生徒Dがいた。カップルか?早く出ていかないかな。と考えていたら、男子生徒Dが勢いよく走り去って行った。恐る恐る教室に入ると零は泣いていた。腕や脚には無数のアザがあった。何故か僕は彼女を抱きしめていた。何をしているのか自分でもよくわからなかった。今思うと彼女が一番よくわからなかっただろう。びっくりしたのだろうか彼女は泣きやみ、僕に話しかけてきた。「どうしたの…?私は大丈夫だから…離して?」と僕は咄嗟に彼女を離した。僕は「さっきの大丈夫だったの?なんか泣いてたからほっとけなくてつい、ごめんね」すると彼女は「あー、えっと、振られちゃった笑」と苦笑いしてた。その笑顔が苦しくて汚くて僕は綺麗にしてあげたかった。
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