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「…もういい！」
なのにこいつは…。
その時、炭谷があたしを後ろから抱き締めた。
「…ごめん。」
(…えっ？)
「ちょ…離して。」
それでも炭谷のあたしを抱き締める腕は強くなってきた。
「炭谷…！」
「…意地悪しすぎた。
…あんたの事、好きだから。」
「えっ…？」
その時炭谷が身体を離した。
「好きだから。意地悪しすぎた。
本当にごめん。」
そう言って桃花眼の目であたしを艶やかに見つめる。
ダメ
あたしには新見さんがいる。
なのにその目に引き込まれてしまいそうになる。
「…でも葛城さんが新見さんに本気なのも知ってる。」
「…炭谷。」
「…だから。」
その時、炭谷があたしの目をじっと見つめた。
「…俺のセフレになって下さい。」
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