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第7章 入校初日
合宿教習所は、入校したその日から学科と技能教習が行われる。
入校の手続きが終了したのが午前11時。これから1週間、悪戦苦闘の日々が待ち受けている。
卒業検定は1週間後の日曜日。
卒業検定まで、たったの1週間しかないのである。その1週間で、お客様の命を預かるタクシーやハイヤー、介護タクシーを運転することが出来る普通二種免許証の運転技能を徹底的に学ぶ訳である。言い換えてみたら、教習に携わる教習所教官も、たったの1週間で普通二種免許取得のための運転技術を習得させなければならない重大な責務を負う。だから率直に言うと厳しい指導になる。
そこには、生半可に教えることの出来ない役割、
『旅客の生命を守る運転技能を習得させる』
という重大な使命を負っている訳である。
教官の指導が教習生の運転となる。教習生は教官の指示指導を仰ぎながら自らの運転技術を向上させる。いや、運転技術だけではない。運転中における歩行者の保護を通して、生命の尊さも同時進行で学んで行くのだ。
南湖自動車学校における卒業生の交通事故率の低さが、県内、いや、全国でも知られているところに、教習所教官の指導が徹底していると裏付けることが出来るのである。
私は、手元の
『教習スケジュール』
に目を通した。
午後2時から、
学科①
となっている。
その後、午後3時から引き続き
技能教習①
午後4時から
技能教習②
である。
時計の針は午前11時に30分を指していた。
私は共に入校した埼玉県出身と自己紹介された青年と、表の喫煙所で話をしながら辺りを伺った。
喫煙所は、喫煙所内のコースに面しており、数名の若者が技能教習に励んでいた。奥のコースでは、大型車、けん引、バスの技能教習が行われている。
皆、真剣そのものの表情である。
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