2、エルフの里

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奮闘すること約5分、いかつい感じの男は疲れ果て倒れた、ハヤトはそれで満足しとりあえずまた温泉に浸かりなおした 「ふぅ、おっさん、いい運動をありがとう、だいぶ血行が良くなったよ、それと逃げてもいいけど絶対捕まえるから覚悟しといてね」 いかつい感じの男は去っていき、それとすれ違うようにアルトがやってきた 「ど、どうかしたんですかハヤトさん!盗賊のガルフィンとやりあうなんて……まぁハヤトさんなら心配ないですけど……」 「盗賊のガルフィン?」 「そうです、エルフの元マスタークラス候補で、エリーナと肩を並べる程の強さでした、いえ、もしくはそれ以上の……しかし彼には欠けているものがありました、それは皆を率いる統率力、エリーナはその器がありました、だから選ばれたのでしょう、実際力だけでは何も解決できませんしね……」 「ふーん、それが何で今は盗賊って呼ばれているんだ?てかアルトも温泉に入りながら話しなよ、だいぶ寒そうだけど」 サウナから上がっておそらく水風呂に入ってきたのだろう、アルトは小刻みに震えていた 「あ、これは失礼、お言葉に甘えさせて浸からせてもらうよ」 「……それで?なんで盗賊って呼ばれているんだ?」 「はい、そのマスタークラスを取得する試練で、彼は確かにマスタークラスの称号を会得するはずでした、しかしやってはいけないことをしたのです……それはほかの者を使い、ズルをしたのです、エリーナとの決闘の時にそれは起こりました」
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