2、エルフの里

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「あ、ありがとです……と、ところでハヤトさん、昨日の出来事をあまり覚えてないんですけど、もしかして私、ハヤトさんに何か迷惑かけてないですか?」 ない、と言ったら嘘になる、しかしそのまま真実を伝えたら厄介なことになりそうなので、少々省いて説明した 「あー、実は僕の魔力を半分分けたんだけど、あまりの量にアルク、魔力に酔っちゃったんだよね、でもそのおかげで魔法の矢の精製に成功して1度に7本も精製してたぞ!それで疲れて眠っちゃったみたいだから、ここに連れてきて寝かせたんだ」 そういうとアルクは申し訳なさそうな顔から徐々に嬉しそうな顔になり、気持ちが抑えきれずハヤトに抱き着いた 「ええぇ!わ、私、ついに出来てたんですか!?本当に?嘘じゃないですよね?……はわわ、やっと、今まできちんと作れず何度も心が折れかけてたんです……こうしちゃいられないですよハヤトさん!早速またきちんと精製できるか試しましょう!」 「お、おう、そうだな、とりあえず服を着ようか、流石にこのまま抱き続かれるとヤバいかも……」 ふをぉぉ!!こんな下着姿の女の子に抱き着かれたらかなわん!り、理性がぶっとび?? 「きゃ、きゃああごめんなさい!す、すぐ着替えますので先に行ってて下さいです~!!」 アルクは我に返り、毛布にくるまって先に行くようにと顔を赤らめて、入口の方を指さす、ハヤトは苦笑いをし言われた通りに外に出て、昨日の練習場に向かった 数分後、後を追うようにアルクがやってきた、目を合わせるとアルクはさっきの出来事を思い出し顔を赤らめ目をそらすが、伝えられなかったことを伝える 「あ、あの、ハヤトさん、昨日は色々とありがとうございます、練習に付き合ってくれたり、魔力を分けてくれたり、寝床まで運んでくれたり……温泉を覗いてたのは本当にわざとじゃないって伝わりました、まぁそれは建前で、エリーナやサラさんを倒したハヤトさんに特訓をつけてもらいたいって思ってたんです」 アルクはいたずらっ子みたいな笑顔でちろっと舌を出し、練習する定位置に向かい、弓を構えた くっ……!めっちゃ可愛いですやん!!
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