2、エルフの里

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「実はさっきから私、違和感があるんです、なんていうかこう、魔力が足りないような気がして……でも確実に以前の私より魔力量が多いんです!」 「どうやらそれは僕の魔力を半分あげた時に、アルクが溜められる魔力の器を限界突破させたみたいなんだ、だからアルクはもしかしたらすごく強くなるかもな」 そういうとアルクは口元が緩み、練習へのやる気が出てきた 「そ、そうですか?じゃあ頑張っちゃいます!それではいきます!」 弓を構え弦を引く、集中して魔力を練り上げ矢を精製する、今回は今までとは違う、アルクはそう確信した、何故なら本来いつもならこの時点でゆっくり矢が精製されるのだが、今はもう精製されいつでも撃てるようになっていた、しかも一切ブレる気配がない 「やった!ハヤトさん出来てます!こんなにきれいな矢を精製したのなんて初めてです!」 「おぉー、喜ぶのもいいけどきちんと的を射貫いてな、って言われなくても大丈夫か」 「いえ、そんなことないですよ、言っていただいてありがとうございます!私の悪い癖で、喜ぶと周りが見えなくなっちゃうんで、言ってくれると助かります!」 そういいながら照れ笑いをして、今度は的を射貫くことに専念する、呼吸を整え、狙いを定めて、放つ……放った矢はまっすぐど真ん中を射貫き、今まで薄くしか明けられなかった穴は、木の半分くらいまで深く明いていた 「や、やった……本当に出来てる!わーい!ハヤトさん出来ました!これで私も今度から魔法の矢で戦えます!」 そういい、ハヤトに抱き着いてはしゃぐアルクだった
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