2、エルフの里

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ガルフィンは吹き飛ばされ、背中を地面につける、意識が朦朧としながら起き上がり、ふらつきながら剣を構える 「がはっ……畜生、異常に強くなってるじゃねぇか、だがな、俺だってただ暴れまわっていた訳じゃない、近隣の村にとある薬があるという噂を聞いてな、そいつを探していたのさ!」 ガルフィンは懐から小さな小瓶を取り出した、中には赤色の液体が入っており、禍々しい魔力が、ふたを開けなくても伝わってくる 「それは血の契約ではないか!エリーナ、なぜこんなものがこの地にあるのだ!?」 サラは血相を変え、エリーナに問いかける、しかしエリーナも何故あるのかは分からずとりあえずそれを奪うことにした 「分からないわよ!そんなことよりあれを飲まれたらまずいことになるわよ、急いで奪わないと……ってあぁ!もう飲んでいるわ!嘘でしょ……躊躇なく飲むなんて考えられないわ」 その薬を飲みほしたガルフィンはにやりと笑い、次の瞬間、激しい吐き気と頭痛に襲われ、体が焼けるような感覚に陥った、ガルフィンは倒れこみ、暴れまわったがすぐに止まった 「………はっ!はぁはぁ、くく、はっはっはっ、なるほど、この薬はすごいな!今だったら誰にも負ける気がしない」 そういいながら立ち上がり、近くにいた荒くれに近づき、武器を奪い取ってぶっ飛ばした 「それじゃあ行くぞ、切り刻んでやる!そらそらぁ!」 さっきまでとは違い、スピードとパワーが飛躍的に上がっているのが分かる、エリーナは必死に避け、当たりそうな時は短剣でいなしながら後退していく
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