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「あら残念、それじゃあ始めるわよ……スプレッドミスト」
女性は小瓶のふたを開け、技を唱えると液体が空中に出てきて丸くなり、一瞬小さくなってはじけ飛んだ
「……リリース、さぁ心行くまでくつろいでいきなさい、私はこっちで仕事してるから終わったら声かけて頂戴ね」
はじけた液体は霧になり、掛け声とともに嗅覚が戻った、その瞬間、部屋中良い匂いに包まれ、一気に脱力してしまうほどだ、とりあえず目の前にある椅子に座り、背もたれが倒れる仕様になっているので早速倒し、リラックスすることにした
「おぉ、これはすごいな!とてもいい香りだし、すごいリラックスが出来る!頭が冷静になるというか……あれ、エリーナさん?おててが痛いんですけど」
どうやらエリーナは匂いを嗅いで冷静になったらしく、さっきのハヤトに抱き着いた件と恋人繋ぎで歩いた件を思い出し、恥ずかしさに駆られていた
「わ、私……な、なんてことを……もう出歩けないじゃない!ってあんたいつまで手を繋いでいるのよバカ!」
ハヤトはビンタを食らい、エリーナは冷静になりまた座りなおした
ちょ、痛っ!?なんて理不尽なんだろう、でも不思議だなぁ、匂いを嗅いでいると心が落ち着いてしまうんだなぁ……
2人は数分後に退出し、帰ることにした、アロマテラピーの効果は絶大だった、別に疲れていたわけではないが、やる気が出てくる、ハヤトはステータスを確認すると効果が出ていた
「へぇ、今のでスピードが上がるのか、ほかにもいろんな種類があるから試してみたいな」
「ハヤト、早く行くわよ!」
「はいよ、お手をどうぞエリーナさん……ってあぶな!そんなほぼゼロ距離で矢を放たないでくれます!?」
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