254人が本棚に入れています
本棚に追加
「え、いいのか?って僕が働ける所を紹介してくれって言ったんだよな、分かった、それじゃあまた戻ってきた時に本格的にやるよ」
「はぁ、これで助かるわ、警備しているルートの依頼はいいんだけど、たまにどうしても真反対の方向に採取しなきゃいけない依頼とかあって大変だったもの……私とアルク、アルトだけで依頼をこなしていたから回らなくって……」
確かにそれは大変だった、見たところ若者は少なく、ほとんどが高齢者ばかりだった、この里のエルフたちは成人の儀式を終えると、里からでて出稼ぎに行くのがほとんどだった
「そっか、エリーナ達がこれで楽になるなら僕、頑張るから!」
エリーナはハヤトのストレートな言葉に照れて適当に頑張りなさいと返す、ハヤトはそれを見て微笑み、どうやら朝食の用意が出来たので運ぶのを手伝った、朝食はいたってシンプルで、ワニトリの卵で作った目玉焼き、ブートンのソーセージ、食パンだった
「いただきます……おぉ、この目玉焼き、黄身がすごく大きいな!これから食べてみようかな」
ハヤトはナイフで黄身の中心に切れ目を入れると、半熟で液があふれ出てくる、黄身が大きく、白身が少ないのでその液をスプーンですくってそのまま食べたり、パンをつけて食べるのが主流だそうだ
「な、なんだこれ!黄身自体に味があって、調味料なんかいらないくらいだ!」
「ほっほっほ、わしが育てているワニトリは別格での、たまに広告せずに市場で売り出すんじゃが、それでも一瞬でなくなる程うまいんじゃよ」
最初のコメントを投稿しよう!