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「それにしてもお前さん、その武器を片手で軽々持つなんてすごいな!ちょっとやそっとの鍛え方じゃねぇな、一体どんな修行を?」
修行て、一切何もしてないんだが、神様から力を授かりましたなんて信じる訳ないだろうし、どうしたものか……
「……実はとある有名な武術家の弟子でそれなりの修行をしてるんですよ、はい」
「へぇ~、というともしかしてレイナさんとこの弟子か?」
ん?レイナ?よく分からんがそういうことにしておこう
「そうです、毎日厳しい修行を耐えてある程度強くなりました!」
とりあえず当たり障りのないことを言っておく、変に突っ込んで違うことでも言ったらバレちゃうからな……
そんな話をしているとハヤトは後ろから肩に腕を回され硬直する、背中に柔らかい感触と殺気が同時に押し寄せる、振り返ってみるときれいな女性が笑顔でこちらにしかわからない殺気を立てていた
「お、噂をすればレイナさん!頼まれていた装備の整理、終わりましたよ、いや~しかし、レイナさんいつの間に弟子を取ったんで?弟子は取らないって言っていたのに」
するとレイナは笑顔を崩さないままこう答えた
「ふふ、ちょっと前に取ったのよ、それで武器を買ってあげるって言ったらこの子、先走っちゃって……ふーん、その武器が欲しいの?これ、いくらかしら?」
「あ、いやそれは展示品で……そう!展示品だからそのまま持って行っても構わんぜ!」
ここのおじさんも威圧的なものを感じたのか、まさかのくれるという、別に値段を提示すれば買うのだが、まぁ金ないけど……
「ありがとね、またひいきにするわ、さ、修行の続きするわよ?」
レイナという女性は終始、笑顔を絶やさず、また殺気も絶やさずハヤトをそのまま連行し、人気のない路地で尋問した
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