タコデレラ2

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「どうしよう、こんな汚れたドレスでは舞踏会に参加できないわ」 「お困りかね、お嬢さん」 「あなたは、近所のコスプレ男の げたんわさん」 「誰がコスプレ男だ!」  怪しい魔法使いのようなコスプレをした男がニヤリと笑う。 「私がドレスを元通りにしてやろう」 「本当ですか?」 「さあ、ドレスを脱ぎなさい」 「変態!」  げたんわさんはぶっ飛ばされて、少し涙目だ。 「違う、変態じゃないんだ。汚れを落とすだけだから。ほらっ、その間はこれを着てればいい」 「なんだ、着替えがあるのね……って、なんでナース服なの?」 「気にするな。では、始める。先ずは薬剤を混ぜた水に浸け……」  ……  ……  普通にシミ取りしている。  様子を窺っていると、24時を告げる鐘の音が鳴り響いた。 「舞踏会終わっちゃったよ!?」 「慌てるでない。後、3時間もあれば元通りだ」  ……終わった。  お城の入り口を見ると、友達の束砂ちゃんがタコデレラをロープでぐるぐる巻きにして連行している。どうやら、タコデレラの野望も(つい)えたらしい。  私は中途半端にシミ取りされたドレスを回収して、ナース服のまま家に帰った。 【HAPPY BIRTHDAY グレコさん!】
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