ガンスリンガー

みずきの過去

「わたしがメージャーの生まれ変わり……。でも受け入れるしかないよね。ピグの話しを聞いたら納得いく気もしてきた。だって。わたしの両親の記憶はほとんどないみたいなの。まだわたしが赤ちゃんの頃に亡くなったから。後で聞いて分かった事は父は交通事故で、母は狂言的な性格でアルコール依存症による肝硬変を患って亡くなったと聞いた。で、わたしは施設で育った。」

と、みずきは過去を思い出して話しだした。

ピグは静かにうなずいた。

「あまり楽しい思い出はないの。ただ時間が規則正しく流れていくだけ。学校は行かせてもらったから感謝はしているけど、学校ではわたしの居場所はなくって……。イジメにあってて。いつも孤独だったな。」

ピグはやっぱりな、という顔して聞いていた。

「施設では独りで空想や妄想の中に入る事が多かった。だって、誰かに相談してみようとか思わなかったし。逆にその世界の方が楽しかった。」

「そうだったんだね。わたしと似ているようね。」

とピグは共感した。

「それで、早くこの場所から出たいとずっと思ってた。