仲間との再会

2/4
22人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
昨日会ったはずなのに・・・ 喪服は育毛剤が合わなかったせいかハゲ増していた。 サンライズは、短髪だったのに茶髪のロン毛に。 ピンクは・・・可愛さが増していた。 「ピンク、また会えて嬉しいよ」 「ブルー、私も」 俺たちは手と手のシワを合わせた。 俺たちの周りに黄色い鳥と春が来ていた。 その後ろで喪服が頭を撫でながらこっちを見ている。 「ゴホン!お取り込み中失礼する。」 「どうしたの?喪服」 「ブルー、実は、俺たちも皆キッチンが失くなったんだ」 「え!そうなの?!ダンボールキッチンが?」 「どうやらブルーの家とシンクロするみたいだな」 喪服はそう言って、育毛剤を頭にかけた。 「ねぇ、喪服。ハゲ増してるから、それやめた方がいいよ。頭皮に合ってないよ」 「そ、そんなこと……言うなよ」 喪服は涙目だ。 これまでどれだけの育毛剤をかけてきたのだろう。 これまでどれだけ悔しい思いをしてきたのだろう。 俺は喪服の頭に深く帽子をかぶせた。 「喪服!泣くな!おまえに涙は似合わない!!」 サンライズとピンクがうんうんと頷いた。 「そうだよ!喪服!ハゲてたっていいんだ!」 「そうだよ!ハゲ!ハゲてたっていいんだ!」 サンライズがハゲ!と呼んでしまったことを、俺は聞き逃さなかった。 だけど、今日は無礼講だ! みんなで肩を抱き合った。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!