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人生に、道しるべが、あったら、
どんなに楽だろう。
僕は、ここから前に進めなくなった。
未来への希望も抱けないのに、
どうやって進めというんだ。
僕は次第に人の声も耳に入らず、
部屋に閉じこもり、
カーテンを引いた。
ところが、聞こえない筈の人の声が、
耳に入ってきた。
「ただ、歩いていればいい。
そしたら何かに当たるから、
そしたらその時、君に変化が起きる。
道しるべ、なんて、無い方がいい。
だから、自由に歩めるんだ。
怖がらないで立ち上がって。
ー目覚めると、そこは僕のベッドだった。
僕は久し振りにカーテンを開けた。
眩しい陽射しに、
一歩、踏み出してみようと思った。
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